About Dementia
認知症について

About dementia
認知症とは

認知症とは、誰もがなる可能性のある病気です。しかし、加齢による「もの忘れ」なのか、認知症という病気なのか、分からない方も多いでしょう。そこで、まずは認知症とは?について知ることから始めてみましょう。
Dementia check sheet
認知症チェックシート
認知症チェックシート
ご家族の方で、下の質問項目に「はい」・「どちらともいえない」・「いいえ」のどれかでお答えください。
質問の中で「はい」が多いほど「認知症」の可能性が高いと考えられます。しかし少ないからといって「認知症」ではないともいえません。少しでも気になる事がある場合は適切な治療を早く受ける事をお勧めします。
- 「あ~あの人ホラ、あの…」思い出そうとしても名前が出てこない
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- 同じ会話を何度も繰り返す
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- 「あれどこに置いたっけ?」とよく探しものをしている
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- 簡単なことでも、新しいことが覚えられない
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- 待ち合わせをしていても、すっかり忘れていることがある
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- 意地っ張りになった
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- 寂しがるようになった
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- 外出をしなくなった
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- イライラしているようで、余裕が感じられなくなった身だしなみなどに気を使わなくなった
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“Forgetfulness” and “Dementia”
「もの忘れ」と「認知症」の違い
加齢による物忘れ

- 体験の一部を忘れる
- ヒントがあれば思い出せる
例えば
- 食事の献立が思い出せない
- 外出先で人と会ったことを忘れる
認知症

- 体験したこと自体を忘れる
- ヒントがあっても思い出せない
例えば
- 食事をしたこと自体を忘れる
- 外出したこと自体を忘れる
出典:認知症「いっしょがいいね」を支えるガイドブック」
物忘れ
「物忘れ」とは、加齢によるもので以下のようなことが起こります。
- 人の名前をすぐに思い出せない
- ものをどこにしまったか分からない
- 食べたものの内容を思い出せない
- 外出先で人と会ったことを忘れる
特徴としては、体験の一部を忘れている、ヒントがあれば思い出せることです。
記憶自体の全体の流れはつながっているのですが、一部分が忘れてしまっているのが「物忘れ」なのです。
認知症
では、認知症はどうでしょうか?認知症では、以下のようなことが起こります。
- 数分前や数日前の出来事を思い出せない
- 新しいことが覚えられない
- 日付や曜日がわからない
- 言葉がなかなか出てこない
- 要領よく仕事ができない
- 家の電化製品などをうまく使えなくなる
- 食事をしたこと自体を忘れてしまっている
- 外出したこと自体を忘れてしまっている
先ほどの物忘れと比べてみると違いが分かります。
- 食事の献立を忘れる(もの忘れ)だけでなく、食事をしたこと自体を忘れている(認知症)。
- 外出先で誰と会ったか忘れる(もの忘れ)だけでなく、外出したこと自体を忘れている(認知症)。
認知症は体験したこと自体を忘れてしまい、ヒントがあっても思い出せない特徴があります。
記憶自体の全体の流れがすっぽりと抜け落ちてしまうことが「認知症」です。
参考:認知症「いっしょがいいね」を支えるガイドブック」
Types of dementia and treatment
認知症の種類と治療法
日本では「アルツハイマー型認知症」「血管性認知症」「レビー小体型認知症」が3大認知症と言われています。
根本的な治療が困難な認知症
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アルツハイマー型認知症
- アミロイドβというタンパクが脳に蓄積してm神経細胞が減少し、脳の萎縮が進行する病気
- 記憶障害が徐々に進行し、日付や曜日がわからなくなり、仕事の要領が悪くなる
- 症状は緩やかに進行する
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レビー小体型認知症
- レビー小体というタンパクが脳に蓄積する病気
- 実際には存在しないものや人物が見えるという幻覚(幻視)、人物誤認、動作が鈍い、転びやすいなどの症状が徐々に進行する
- 調子の良いときと悪いときの変化が大きい
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前頭側頭型認知症
- 前頭葉と側頭葉の萎縮が徐々に進行する病気
- 同じ行動を繰返す、自分勝手な行動をとる、言葉の意味がわからなくなる、言葉が出なくなる
- 65歳未満で発症することが多い
予防や治療が可能な認知症
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血管性認知症
- 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳卒中が原因で起こる病気
- 脳卒中後遺症の歩行障害や言語障害を呈することが多い、仕事の要領が悪くなる
- 脳卒中を繰返すとそのたびに悪化する
- 脳卒中の再発予防により進行を抑制できる
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正常圧水頭症
- 脳脊髄液が脳室にたまり、脳室が拡大して周囲の脳が圧迫されて起こる病気
- 歩行障害や尿失禁がみられる
- 髄液シャント手術で改善する
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慢性硬膜下血腫
- 頭を強く打った後で、頭蓋骨と脳の間に血腫(血のかたまり)が生じて、血腫が頭を圧迫して起こる病気
- 頭を打ってから3週間から3ヵ月後に症状が現れることが多い
- 血腫吸引手術で改善する
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甲状腺機能低下症
- 新陳代謝を高める作用のある甲状腺ホルモンの分泌量が不足して、からだの活動力が低下する病気
- 居眠り、記憶障害などの症状が目立つ
- 甲状腺ホルモンの補充で改善する
Consult a doctor
このような症状がある場合は、医師へご相談ください
- 記憶障害
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- 新しいことが覚えられない
- さっき聞いたことでも思い出せない
- 実行機能の障害
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- 計画的に行動ができなくなる
- 料理など、同時並行で物事を処理できなくなる
- 見当識障害
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- 日付や曜日が分からない
- 道に迷うことが多くなる
- 感情表現の変化
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- その場の空気にあわない発言を突然する
- 脈絡なく怒る
- 理解・判断力の障害
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- 考えるスピードが落ちる
- 銀行のATMや家の電化製品など機械に弱くなる
参考:厚生労働省ホームページ
Dementia Disease Medical Center
認知症疾患医療センターのご案内
当院は伊勢崎市で2か所のみの認知症疾患医療センターのひとつです。早期発見・早期対応に向けた相談・診療体制を整えています。詳しくは認知症疾患医療センターページをご覧ください。